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イヤな予感が的中したヨルダン戦・・・アジアカップ:グループリーグ第1戦

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試合前、メディアやネットでは2:0、3:0位で楽勝・・みたいなムードが広がっていたが、私は決してそんな楽観論に同感ではなかった。なにしろ、2004:中国大会でのあのすざまじいといっていいヨルダンとのバトルがトラウマになっていたから。あの夜、灼熱の重慶でトーナメント第1戦(準々決勝)を戦った試合は、延長戦でも決着がつかず、最終的にはPK戦に持ち込 まれた。しかも1番手、2番手の俊輔とサントスが外すという崖っぷちに立たされ、勝利はヨルダンに傾いたものと誰もが思った。その時、主将宮本(G大阪・当時)のレフリーへの「エンド変え」という前代未聞の要求が通り(ジーコ監督ですら「長いサッカー人生で初めての経験だ」といった)、その後風向きが変わったかのように、川口が渾身のプレイでふたつ止め、まさに「守護神」の化身となった川口の「どこへも蹴らせないぞ。ファーでもニアでも止めてやる」とばかりの迫力に負けた向こうの選手ふたりがゴールを外し、サドンデスで日本代表はヨルダンに勝利したのだ。                                        

あのときのヨルダンは決して弱いチームではなかった。試合巧者のしたたかなチームだったと記憶している。そしてさらに驚いたことにあの時のメンバーが4人も今回の試合のスタメンに残っており、とりわけあの大会で”ベスト・イレブン”に選ばれたGKのシャPhoto_3 フィがその一人であるということは、彼らの”並々ならぬリベンジ”がチーム全体を熱くしていたろうことは十分に想像できる。(写真右:彼ももうかなりの年だろう。)                                    

ところでヨルダンという国はわれわれにとってはサッカーの国際試合ぐらいでしか関心を持たない国だが正式名は「ヨルダン・ハシミテ王国」、スンニ派のイスラム国家(キリスト教徒も若干いる)で、日本の国土の25%ぐらいの国土の8割は砂漠地帯。人口は580万でその半分はパレスチナ難民とその子孫である。                            

あのイラク戦争の際には国際的なメディアの取材拠点となった国だ。しかもアンマン空港で毎日新聞の記者が「記念品」に持ち帰ろうとした不発弾が爆発し1人の死者を含む数人の負傷者を出したというわが国にとって不名誉な事件まで起こったことも記憶に新しい。                     

さて、試合はというと、ヨルダンはやはりアジア型サッカー、ドン引きでカウンター狙いという戦い方。このような相手に対して日本は圧倒的にボールをキープし、ゴールを狙うのだが、ことごとくゴールマウスを固める赤い集団にはね返され、「こんなこと、想定内じゃなかったんかい?もうちょっと崩しのバリエーションを持たないと」というイライラ展開。ましてや相手の「やる気マンマン」さ、ボールを奪ってからの攻撃への切り替えの速さ、接触すると必ず何気にセコイちょっかいを出す小ずるさ。                                    

日本は前への縦パスが殆ど通らず、ストレスのたまる横パスを多発、何回かあったシュートチャンスもFKも精度悪く、結果を出せない。準備期間の殆どなかったわがチームの連携も悪い。「ヨルダンよ、こんなドン引きカウンター狙いの時代遅れのサッカーするなよ。」というわが日本も先の南アW杯でまさにヨルダンと同じ方法で戦ったからえらそうなことは言えない。

そして前半45分、左サイドを崩されパスを受けたアブデルファタハが遠藤のスライディングを巧みにかわしてシュート!。これを止めに入った吉田麻也の左足先に触れたボールが弾道を変えてゴールマウスに吸い込まれた。これはヨルダンのシュートと認定されたが明らかにオウンゴールだった。「守護神」川島もなすすべのない弾道変化だった。                                                    

「ああ、これで守られて終わりか」と半ばがっかりしながら始まった後半、香川が2列目中央に入り、ようやくいい形が見え始めたが時間はどんどん過ぎる。選手も焦って折角のシュートも外しまくり。「グループリーグ敗退か」と絶望的になったロスタイム2分でようやく長谷部のクロスを左で受けた吉田のヘディングシュートがゴールを突き刺し、勝ち点1を互いに分け合うという結果に終わった。                                         

日本代表23名中、初招集13名という世代交代に加えてDF陣の相次ぐ負傷(トゥーリオ、中澤、槙野、駒野)など、今回のアジアカップは「優勝は先ずムリ」と考えていたが、やはりせめてベスト4には入ってほしい。新しいメンバーで韓国やオーストラリアとやるのを見たいのだ。次のシリア戦(Sアラビアに勝ってさぞや意気があがっていることだろう。)は是非勝ち点3を取りたい。                                                

付記:① 幻のゴール?・・前半25分、CKからのこぼれ球を長谷部がシュート、相手GKがはじいたところを吉田が押し込んで「先制ゴール」を決めた。副審はオフサイド・フラッグを上げノーゴールになったのだが、長谷部がシュートした瞬間には相手DFがいたので吉田自身はオフサイドの位置にはいなかった。オフサイドの位置には前田と松井がいたから副審はそれを見てフラッグを上げたのか、吉田がシュートした位置を見て上げたのか。ゴールを認められてもおかしくないプレーだった。(後藤健生氏ブログ)・・ということで動画を探しまくりましたが見当たらなかった。ま、そんなことは良くあることだけど・・悔しいネ。             

② 2列目が機能しなかった。とくに本田と香川の共存など、課題はいろいろ言われているが、私は「先頭きって闘争心をチームに吹き込むリーダー(カリスマ)の不在も大きいと思った。現実にはそれはトゥーリオだけれど。

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