趣味

季節はずれのバラの話

Photo_13      今日もまた暑い。庭のバラは長く伸びた枝の先にみすぼらしい花をつけてぐったりとうなだれている。弱った木は害虫や病気の格好の暗躍場所となり、葉枯れ病ですっかり葉を落としてしまった鉢、黒点病で汚れた葉を辛うじて残している鉢ばかり。びっしりと白いカイガラムシに取り付かれた「メアリーローズ」の幹にようやく殺虫剤をまいて、あとの木のケアは雑草と蚊の襲撃に怖じけてギブアップ、早々に退散する。(ゴメンナサイ)これでは来春の開花はあまり期待できないか・・・。現在、ロザリアン(バラ・マニア)の関心は専ら「オールドローズ」と「イングリッシュローズ」の世界に移り、今まで各地のバラ園を見事に飾っていた「モダンローズ(大輪の形容整った、いわゆる花束にするバラ)」は急速に人気を失った。本屋さんに並ぶバラの本も殆どがオールドローズやイングリッシュローズのものだ。改良種モダンローズ(現代のバラ)が現れる以前の19世紀以前のオールドローズの魅力は原種に近く、自然なシュラブ(長い枝を自由に伸ばし株立ちして何十という花を咲かせる)を形成し、その強い香りに圧倒されるものが多い。                                             

ナポレオン1世の妃ジョセフィーヌが生涯にわたり住居としていた「マルメゾン宮殿」の庭に彼女は世界中から可能な限りのバラを集めた。彼女のコレクションは当時消滅、散逸しつつあったバラを後世に残す大きな役割を果たしたといわれている。ジョセフィーヌは実生活では夫ナポレオン皇帝に離婚 されたPhoto_11が(彼が権力強化のためハプスブルク皇女と政略再婚したため)、むしろ晩年に至るまでマルメゾン宮殿でバラに囲まれ、その気さくな性格から護衛兵たちに「グランマ、グランマ」と慕われて暮らしたのは幸せな事だったのかも知れない。さてオールドローズには「ジョセフィーヌ」「シャポー・ドゥ・ナポレオン(ナポレオンの帽子)」「スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン(マルメゾンの想い出)」や、イギリス薔薇戦争の際、ヨーク家の付けた白バラ、ランカスター家の付けた赤バラも残っている。(信憑性はさだかでないけれど) (写真上:スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン  写真中:シャポー・ドゥ・ナポレオン)                    

イングリッシュローズと呼ばれるグループはイギリスの”D・オースチン社”というブリーダーがオールドローズをベースにモダンローズを掛け合わせて作り出した品種で、1950年代(だったか?)に初めて”チェルシー・フラワー・ショー”(英国王立園芸協会主催の世界で最も有名な園芸展示会)に出品されて以来、圧倒的人気を誇っている。花の名前が”イギリスの実在の人物、歴史上の人物”に由来するものが多く、オールドローズとともに魅力に取りつかれたロザリアンがネット上でも沢山見受けられる、                                 

写真下はメアリー・ローズ。この花は1983年、400年の歳月を経て海底から引き上げられたヘンリー8世の旗艦「メアリー・ローズ号」にちなんで同年、オースチン社が世に出したイングリッシュローズです。我が家の庭で害虫にも病気にも負けず、毎年きれいなクリアーピンクの花を沢山咲かせてくれます。

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